廻し手形

あるお客様の手形割引時のお話です。廻し手形をもらったという事で当社に手形割引の依頼がありました。

振出先の企業を調べてみると、興信所の評価が良くありませんでした。理由は、債務超過でかつ借入が多い。「残念ながら、この手形は割引できません。」とお客様に伝えると、「じゃあ、不渡りになって買い戻しとかになったら面倒だから、他の手形に代えてもらえるか交渉してみるよ。」との事。翌々日、お客様から前回と違う企業の手形コピーをいただきました。今回は、大手商社系列企業の手形だったので低レートで割引できました。結果的に、お客様も割安で手形割引できた事に満足していらっしゃいました。

ただし、このように廻し手形をもらった相手に対して、「この手形は割引ができないから、他の手形に代えて欲しい。」と、なかなか言えるものじゃないと思います。もし、廻し手形をもらってと言われたら、手形をいただく前に、企業名・住所・金額・支払期日などを聞いておくと、割引できるかどうかお伝えできると思います。万が一、割引が難しい手形の場合は、現金回収、あるいは別の手形に代えてもらう等、交渉してみるのも自社を守る為の行動かと思います。

投稿者：mizoguchi